アパート経営は危険がいっぱい!? ~其の壱~
『主婦でも大家さん』- 書評「私のオススメ書籍」第5回
今回オススメするのは、主婦で漫画家の東條さち子さんとご主人がアパートの大家になった経緯を描いた痛快(?)不動産投資コミックです。この不動産投資シリーズ本に関して全3回(其の壱、其の弐、其の参)にわたり、不動産にかかる税金の解説も補足しながら、ご紹介していきたいと思います。
何を隠そう、私、著者の東條さち子さんの、大・大・大ファン♡なのです。
不動産投資本だけでなく、スリランカでカフェを開いたお話やゲストハウスを始めたお話など他の本も超オススメです。
では、東條さんの「いったい、どんなところが好きなのか?」と聞かれると「全部♡」と思わず答えてしまいそうなくらい大好きなのですが(実際には、お会いしたこともないのですが)、具体的には「決断力があるところ」「いじいじしていないところ」「割り切りがすごいところ」に勝手に惚れて♡おります。
本作は不動産賃貸業を投資として考えている人にぜひ読んでもらいたい一冊です。著者が実際に身をもって経験した不動産賃貸業におけるさまざまなリスクが、これでもかというくらいてんこ盛りに紹介されていて、「それなりに不動産をわかっている素人」が不動産投資の世界に足を踏み入れたらどうなるかがよく分かります。

主婦でも大家さん頭金100万円でアパートまるごと買う方法
本書でも紹介されているように、賃貸業のリスクのうちの一つに、「家賃滞納」があります。
そこで、私は税理士の立場から「未収家賃の取扱い」について説明させていただきたいと思います。
たとえ家賃が未収で現金が入ってこなくても、所得税の申告において「未収家賃」は「家賃収入」として売上に計上しなければなりません。つまり、現金が入ってこないにもかかわらず、「未収家賃」にかかる税金を負担しなければならないことになります。
なぜならば、不払いの間は、「家賃滞納」をしている賃借人に対する法的な請求権が残るからです。そして、最終的に回収不能が確定した時に初めて、税務上の「貸し倒れ処理」ができることになります。但し、「貸し倒れ処理」には厳格な条件があり、場合によっては費用と時間がかかることになります(忍耐)。まさに、大家業はつらいよ、ですね!
~其の弐~に続く。To be continued…